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小川眼科
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東京都多摩市関戸2-40-1 京王
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TEL:042-337-6660 FAX:042-337-6615

近視進行抑制治療

オルソケラトロジー治療

【オルソケラトロジーとは】

内側に特殊な多段階カーブのデザインが施された高酸素透過性ハードコンタクトレンズである「オルソケラトロジーレンズ」を夜間就寝中に装用することで、角膜形状が変化し、朝起床時にレンズをはずしても角膜形状が維持されます。
そのため、日中は裸眼で過ごすことができます。角膜は比較的やわらかく、形状が変わりやすい組織です。一度形状が変わると一定期間維持されます。
安定するまで毎晩、就寝時にレンズを装用する事で長時間持続するようになります。

【オルソケラトロジーのメリット】

  • 日中裸眼で過ごせる(活動時にコンタクトレンズや眼鏡を装着しないため、激しいスポーツや水中スポーツなどでも安心)
    ※特に年齢が若く近視が軽度の方は、すぐに近視矯正効果が出やすく、日中裸眼で快適に過ごせる時間が長くなります。
  • 外科的手術は不要(目にメスを入れなくて良い)治療をやめれば徐々に元の角膜状態に戻せるため安心(可逆性あり)
  • 子ども(未成年、最近では小学生で始める方も多い)でもできる
    ※医師の判断による
  • 近視進行抑制効果が期待できる(多数の研究あり)

【デメリット】

  • 通常のハードコンタクトレンズと同様に毎日のレンズケアが必要
  • 定期検診が必須
  • 近視や遠視、乱視などの屈折状態や眼の状態(眼疾患等)によっては、オルソケラトロジーに適応できない場合がある
  • 基本的にレンズを毎晩装用する必要がある
  • 過度な矯正をすることによって、光をまぶしく感じる現象(ハロー・グレア)を自覚することがある

【オルソケラトロジーが向いている人】

  • 軽度(-4D程度)の近視と軽度(-1.50D程度)の乱視の方
    角膜の形状を変形させることで視力を矯正する治療法であるため、角膜の変形範囲と治療効果に限界があります。
    当院では、安全を考慮しながらですが、近視が-4D程度、乱視がー1.50D程度までオルソケラトロジーの治療を行っております。
  • 眼が成長段階の若年層の方
    オルソケラトロジー治療は、近視進行の抑制効果があると論文で発表されるようになってきました。
    子どもの近視は、眼軸長が伸びることで生じることが多く、一度伸びると戻らない上、強度近視は視力喪失や黄斑変性症、網膜剥離、緑内障のリスクがあるため、早期からの予防が重要です。
  • 定期検査に通うことのできる方
    オルソケラトロジーは目にハードコンタクトレンズを入れる治療ですので、適切に扱わなければ合併症が起こる恐れがあります。定期検査は必ずお願いいたします。
  • しっかりと睡眠がとれる方
    装用時間が短いと矯正効果も弱くなってしまうため、睡眠時間はしっかり確保してください(最低でも5時間程度を推奨しています)。

【当院の使用のレンズについて】

当院では、唯一日本製のオルソケラトロジーレンズ「ブレスオーコンタクト」を使用しております。

ブレスオーコンタクトの特徴

  • 純国産で、国内で承認されているレンズで最も酸素透過性が高いレンズです。
  • 素材がしなやかに曲がるため、レンズ洗浄や落下時における破損の危険性が少ないレンズです。
  • 日本人特有の眼に形状に合わせて作られています。

【治療の流れ】

事前検査
初診の方は事前検査・診察(保険診療)を致します。

適応検査・診察・装用練習(以降自由診療)
適応検査後、フィッティング検査、レンズの決定と装用練習、その後1週間の装用体験(レンズは貸出用です。まだ本治療は開始されていません)

お試し装用体験終了・レンズの処方
検査・診察後、患者様に合わせたレンズをオーダーします。

レンズ受け取り、本治療開始
本治療が始まります。

定期検査
本治療開始後3ヶ月毎に定期検査を行います。

【オルソケラトロジーの費用(税込)】

オルソケラトロジー治療は自由診療です。治療費用は全額自己負担となります。

適応検査:5,000円

お試し装用時 レンズ保証金
両眼:30,000円
片眼:20,000円
本治療開始される方には全額返金致します。
本治療開始されない方には、両眼:20,000円、片眼:10,000円を返金致します。
*レンズの紛失、破損時にはその保証金を充当致します。

本治療

定額レンタルプラン
両眼:9,800円
片眼:6,500円

  • 月額利用料には、レンズ代と定期検査代が含まれております。ケアセットは含まれておりません。
  • 交換保証:片眼につき年2回の保証交換
  • 紛失の場合は実費16,500円(税込)をいただきます。

注意事項

  • 本プランへのお申込みはレンズの使用者が20歳未満の場合は、保護者が申し込み者となります。
  • 本プランはご契約後1年間は解約ができませんが、1ヶ月以内に限り解約ができます。その際には返金はいたしかねます。
  • 本契約は、解約のお申し出が無い限り、自動継続されます。
  • 本契約の解約は、ご契約申し込み本人の署名とご使用レンズの返却が必要となります。
  • レンズのお受け取り期間や交換等でご利用されていない期間があっても、月額利用料の返金はいたしかねます。

一括プラン
両眼:170,000円
片眼:100,000円

  • 初年度費用には、1年目の定期検査費用が含まれています。
  • 2年目以降の定期検査には別途費用(5,000円)がかかります。
  • レンズの交換時には別途費用がかかります。1枚:45,000円

*医療費控除の対象となります。


近視進行抑制治療薬

日本製の低濃度アトロピン0.025%のリジュセアミニが新しく発売されました。
以前からお取り扱いしておりました、マイオピン0.025%のお取り扱いは終わりましたが、マイオピン0.01%はそのままお取り扱いしております。
下記の様に価格を改定致します。

  • 診療代:2,000円
  • マイオピン0.01%:3,700円
  • リジュセアミニ:4,400円

マイオピン

学童の近視の進行を軽減させる事を目的とした薬にマイオピンがあります。
マイオピンはアトロピンを0.01%にした点眼薬で、Singapore National Eye Center の研究によって開発されました。

世界的に近視人口が急増し、東京では小学生の7割以上、中学生の9割以上が近視という報告があります。
(Yotsukura E. Torii H. et al. JAMA Ophthalmology)

近視の進行に関連する因子として遺伝要因と環境要因があり、近年の近視においては環境要因が大きいとされています。

新型コロナウイルス蔓延下では、特に屋外活動の低下、パソコン、スマホ等の近業の増加が顕著になり、学童の近視進行速度が増加していて世界的にも類似の報告が相次いでいます。又特に6-8歳の小学校低学年で近視進行が顕著であり、6-8歳は屈折の発達においてきわめて重要な時期であり、環境変化に敏感であるという考察も述べられています。(中村葉、他 日本眼科学会、2021)

強度近視に至ると黄斑変性症、網膜剝離、緑内障といった失明に繋がる病気の原因になりますので、環境要因を整えると共に、早期の近視進行抑制の予防治療が望まれます。


近視の進行を抑制することが大切な理由

子どもの近視は、主に眼球が楕円形に伸びてしまう(眼軸長が伸びる)ことで、ピント位置がずれることにより 生じるケースが多くあります。

近くを見ることが習慣化してしまうと近視になりやすく、一度眼軸長が伸びてしまうと戻ることがありません。

そのために眼軸長の伸びを抑えることが、近視の進行を抑制するためには重要となります。



低濃度アトロピン0.01%点眼薬が選ばれる理由とは?

低濃度アトロピン0.01%点眼薬は、近視の進行を遅らせる(眼軸長の進展を抑制する)という点で統計的にも臨床的にも有意義な効果が確認されている治療法の一つです。

口重篤な副作用の報告はありません。

*この薬の本来の作用により、一時的に瞳孔(黒目)が大きくなりまぶしく感じますが、数時間で元に戻りますのでご心配ありません。

口近視の進行を平均約60%軽減させる良好な点眼薬と言われております。


低濃度アトロピン0.01点眼薬は、最適な超低濃度(0.01%)のアトロピンを点眼することにより、近視の進行スピードを効果的に抑えると同時にアトロピン1%点眼薬のような不快な副作用を回避します。

【点眼開始からの期間】
低濃度アトロピン0.01%点眼薬
2年に渡る近視進行度 → 平均 -0.49D

薬効成分なし(プラセボ)
2年に渡る近視進行度 → 平均 -1.20D

点眼方法

11滴を就寝前に点眼します。
一時的に瞳孔が大きくなりますが数時間でほぼ正常な状態に戻ります。
1本5ml1ヶ月での使い切りです。
(感染リスクを避けるためです。)


治療にあたっての注意

1. 近視の進行を遅らせる点眼薬であり、視を治すわけではありません。

2. 点眼しても近視が進行したデーターはあるようですが、2年間継続して点眼する事をお勧めします

3. この治療は保険診療ではなく、自由診療ですので全て自費扱いなります。
(同日に点眼、眼鏡処方等の保険診療はできませんので
ご注意下さい。)